家族・親族を中心に営まれる葬式。多く、通夜・告別式などの儀式を小規模に行う。故人の親しい友人が参列することもある。身内葬。
[補説]平成初期から使われ始めた語とみられる。それ以前は密葬といい、後日、本葬を行うのが普通であった。現在では後日に「偲(しの)ぶ会(お別れの会)」を行うこともある。
デジタル大辞泉の解説より
それに対して、知人や関係者に広く知らせて行う一般的な葬儀。家族葬に対してできた言葉として一般葬という言葉があります。

このような言葉は近年、メディアを中心に使われるようになってきましたが、実は正確な定義はありません。実際の現場でも、このお客様は家族葬、このお客様は一般葬という区別はなく、「お身内のみで行うのか」「たくさんの方をお呼びするのか」くらいの違いです。
ではなぜ近年、家族葬に多くの方が注目するようになったのでしょうか?
私は「宗教観の希薄化」「居住環境の変化」「価値観の変化」が大きな要因と考えています。
以前は大事な人が亡くなった時は、お寺様をたくさん呼んで、仏教という名のもとで盛大に供養することが大事という考え方がありました。しかし、お寺様とのお付き合いが少なくなっている現在では、お葬式という儀式を盛大に行うという宗教観が薄くなっていることが考えられます。
次の要因は「住居環境の変化」です。以前は一つの土地で生まれ、地元のコミュニティーを大事にして、一生涯のお付き合いをする方が多かったです。ですが、現在では生まれ育った土地を離れ、新しい土地で生活する方が多い時代です。当然、以前からのお付き合いの方も少なくなり、お葬式に呼べる間柄の方が少なくなっていることも要因と考えられます。
最後の要因は「価値観の変化」です。「宗教観の希薄化」にも関連しますが、近年ではバブル経済以前のように、冠婚葬祭にたくさんのお金を使うのではなく、自分たちの生活や趣味に直結した商品・サービスにお金を使う人たちが増えてきています。収入が一定だと仮定して、それらを使う配分が、冠婚葬祭に使う分が以前より少なくなってきています。お寺様にたくさんのお布施をお渡しするより、子供の学費に使いたいと考える人が多い時代なのです。
このような要因から、家族葬を希望するたちは増えており、今後さらに増えることが予想されます。その中で、皆さんは以前よりお金をかけないお葬式は良くないと考えることはありませんか?実はそんなことはありません!お葬式は大事な方との最期のお別れの儀式ではありますが、大事な方を思う気持ちが一番大事で、お金は二の次でいいと私は思います。
ただし、大事な最期のお別れを後悔しないために、事前に準備することを忘れないでください。冒頭お話させていただいたように、家族葬に定義はありません。決まりがないからこそ事前にきちんと調べて、ご自身が納得するかたちで行うことが何よりも重要だと私は考えます。